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一日ひとつの切り抜き通信寺子屋 展

モーネの「切り抜き」通信寺子屋の生徒による初めての作品展です。
毎月1回、全国各地から届くそれぞれのモチーフが貼られた「切り紙」ノート。
たのしいもの、ゆかいなもの、かっこいいもの等々、いろんなノートが並びます。
そこから展開したポストカードなどの販売や切り紙の寺子屋も開催します。

5月18日(土)〜5月26日(日) 12:00-17:00
*会期中、5/21(火)・5/22(水)はお休みです。



一日ひとつの切り抜き通信寺子屋展に寄せて

誰もが一度は「行き詰まってる。しんどい・・・。」と弱音を吐いてしまう、モーネの寺子屋・グラフィック工芸コースの課題が、「一日ひとつの切り抜き」。雲、カバン、丸など自分で好きなモチーフを一つ決めて、毎日一枚、紙をその形に切り、ノートに貼ることを一年間続けるというもの。モーネ寺子屋のエッセンスがギュッと詰まったこの課題を、毎月寺子屋に通えない人を対象に通信講座で開講したのが、この『一日ひとつの切り抜き通信寺子屋』コースで、2010年に始まり今年で4年目になる。

好きなモチーフを自分で好きに切って貼るだけなら楽しくて、苦痛に感じることはないだろう。嫌になったら、そこでやめればいいのだ。ただもしかしたら続けていくうちに、もの足りなさも感じるかもしれない。

物を作る時、見てくれる人の存在はかなり大きい。確かな見る目を持った人が「これいいね」って言ってくれるのが、何よりの励みになるし、あの人をあっと言わせたいという気持ちが、創作の原動力になる。通信寺子屋でその役割を果たすのが、ゆきさんの存在。ゆきさんは、切り抜きの中ににじみ出ているその人らしさを、どんなに小さくても見逃さず、それを増幅させて際立たせていく。

「大きさをとことん小さく」、「色を使わずに白と黒だけで」のように、一人一人に合わせた「処方箋」と呼ばれる制約が、提出する度にゆきさんから課題として返ってくる。「処方箋」は気分が乗り楽しくて仕方ない時もあるし、苦しくて投げ出したくなる時もある。開き直って、もういいやという気分で出したものが、案外「すごくいい!」とほめられたりする。同じモチーフを切ることに飽きて煮詰まった時が、実は自分らしさがあふれ出てくる分岐点なのだ。

制約をかけて切り抜きをすることが、物の見方や切り取り方に変化をもたらす。切り抜きのやり取りを通して自分に向き合い、自分らしさって何かを突き詰めていく。その結果、自分らしさを素直に表現できるようになる。過去の切り抜きノートを見返すと、「うわっこんなの恥ずかしくて人に見せられない」と思えるほどに、自分が成長したことを強く実感できる。

課題をこなすだけでなく、近しい人と手づくりカードを送り合ったり、自分なりの楽しみを見つけ、切り抜きが毎日の生活に欠かせないものになっていく。そうして1年で終わるはずだったこの通信寺子屋も「もっとやり取りを続けたい」というリクエストに応えるうちに、通学コースと同じ3年間完結のコースになった。

1年目は同じモチーフを切り続け、2年目は別のモチーフを探し、切り抜きをデザインソースにして、らくがきスケッチやカードにカレンダーなどの作品を作ってみる。最後の第10回は「切り抜き通信新聞」を作って終了する。3年目は「本」というカタチに切り抜きを貼ってみながら、最後は自分の思う本のカタチを作ってみる。

直接会って苦労をねぎらい合う仲間もいない中、1人で向き合う時間が長い通信生の切り抜きはより強く、その人の個性が出ているのではないかと思う。時が進むたびにどんどん濃縮されていく、個性豊かな作品をどうかお楽しみください。

モーネ寺子屋 グラフィック工芸コース1期生 久保寺裕美



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by maanenskompis | 2013-05-18 12:00
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